現在取り組んでいる職務について
合成された化合物は薬効作用や体内動態だけでなく、毒性(副作用)についても調べられます。毒性は様々な安全性試験を行うことで予測されますが、私はその中の安全性薬理試験に従事し、主に化合物の心臓に対する作用について検討しています。まだまだ発展途上の分野であるため、創薬研究の中にも基礎研究の要素を有しており、数々の試験系について模索しながら自分の成長を感じることのできる業務であると感じています。薬剤による心臓での毒性発生率は非常に低いと考えられていますが、見逃すことはできない、創薬には欠かせない試験です。患者さんを身近に感じ、安全で良い薬を提供できるようグループ全員で研究に取り組んでいます。
研究職・開発職の仕事のやりがい、よかったとおもう点
安全性研究は合成や薬理に比べると「物を作る」という実感を得づらい分野ですが、創薬の流れの中で欠かせない研究であり、次のステージへのたすきを繋ぐ役割を担っているという点で非常にやりがいのある仕事です。研究を通して生じてくる種々の問題に対して各部署の担当者とディスカッションを重ね、その結果問題が解決された際には大きな達成感を味わうことができます。また、その喜びは、1人で乗り越えたときより、チーム全体で共有できるので、より大きなものとなります。安全性試験はグループで取り組む試験も多いため、試験を進めながら先輩の知識・技術を吸収できる機会に恵まれていると感じています。
キョーリン製薬の研究開発の特長
重点領域を絞るだけでなく、杏林とActivXで双方の強みを活かした創薬研究を行うことで、質だけでなく、スピードにこだわった研究ができていると思います。さらに、必要に応じて外部との共同研究を取り入れることで、専門的な知識・技術を短期間で身に付けながら研究成果を挙げることができていると感じます。また、プロジェクト間での情報の往来もあり、それぞれの研究者が広い視野を持って研究に取り組む姿勢ができています。若手であっても社内外での発表の機会を多くあるので、研究者としてじっくり育ててもらっていることを実感します。