現在取り組んでいる職務について
どんなに優れた化合物であっても、その品質が保証されなければ、薬として世に送り出すことはできません。分析部門では、新薬候補化合物などの品質を評価するための分析試験法の開発、製造販売の承認を得るために必要な分析研究や申請資料の作成などを主な業務としています。私は、海外から導入した吸入タイプの気管支喘息治療薬の分析法移管および承認申請時に必要なデータの取得業務に携わっています。キョーリンでは、これまでに吸入剤開発の実績がなかったため、吸入剤特有の評価技術を習得するところからのスタートとなりました。初期の頃は、スムーズに作業が進まないことも多々ありましたが、現在は吸入剤評価のエキスパートになることを目指して日々の業務に取り組んでいます。
研究職・開発職の仕事のやりがい、よかったとおもう点
人間にとっての幸せとは何か?について考えると、第一に「健康」が挙げられると思います。何か病気に罹り、それまで健康であったことがどれだけ幸せであったと気付かされることもあれば、逆に病気が治り、今までできなかったことができるようになって、健康であることが素晴らしいことと感じた方もいると思います。そのような人々の健康に貢献できる医薬品開発という仕事に携われることを、私は誇りに思います。新薬の開発には、多くの人の努力や莫大な研究開発費、そして気の遠くなるような長い年月が必要とされます。だからこそ、薬として世に送り出せた時の喜びや達成感は研究者冥利に尽きると思います。また、私たちは医療従事者や患者さんと直に接する機会は比較的少ないですが、キョーリンの薬を処方して頂いているという話や、キョーリンの薬で症状が良くなったという話を聞いた時は、この仕事に就いて良かったと実感できる瞬間であり、それが薬作りへのやりがいにも繋がっています。
キョーリン製薬の研究開発の特長
キョーリンは、会社としての規模は大きくありませんが、共通の目的に向かって力を結集できる組織力があると思います。その背景には、強いコミュニケーションがあると思います。例えば、何か問題が発生した時に、すぐ担当者と情報を共有し課題解決に取り組む、そのような光景が日常的に見られます。コミュニケーションを密にすることで、社員一人ひとりの役割や方向性が明確化され、自分の力を発揮し易くなります。また、若手社員にも大きなチャンスが与えられる風土があります。研究所には、知識・経験豊富な先輩方が親切にサポートして頂けるので、若手社員が研究者として成長できる環境が整っていると思います。