よくある質問(FAQ)

Q

ラスビック点滴静注キット150mg

ラスビック点滴静注キット_併用に注意が必要な薬剤は?

A

本剤(ラスビック®点滴静注キット150mg)との併用に注意が必要な薬剤は、以下のとおりです。

  • チアジド系利尿剤、ループ系利尿剤
  • 糖質副腎皮質ホルモン剤
  • ACTH
  • グリチルリチン製剤
  • フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤; フルルビプロフェン等
  • リファンピシン
  • フェニトイン
  • カルバマゼピン
  • テオフィリン
  • アミノフィリン水和物
  • レパグリニド
  • 副腎皮質ホルモン剤(経口剤及び注射剤); プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン等

電子添文の記載は、以下のとおりです。

10. 相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等

臨床症状・措置方法

機序・危険因子

チアジド系利尿剤

ループ系利尿剤

糖質副腎皮質ホルモン剤

ACTH

グリチルリチン製剤

低カリウム血症のある患者に本剤を投与した場合、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。

これらの薬剤が有するカリウム排泄作用により、低カリウム血症を発現することがある。

フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤

 フルルビプロフェン等

痙攣を起こすおそれがある。症状が認められた場合、両剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

中枢神経における GABAA受容体への結合阻害が増強されると考えられている。

リファンピシン

フェニトイン

カルバマゼピン

本剤の作用が減弱する可能性がある。

CYP3A4を誘導する薬物と併用することにより本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

テオフィリン

アミノフィリン水和物

[16.7.2参照]

テオフィリンの作用を増強させるおそれがあるので、併用する場合にはテオフィリンを減量するなど適切な処置を行うこと。

機序は不明であるが、本剤との併用によりテオフィリンの血中濃度が上昇する。

レパグリニド

レパグリニドの血中濃度が上昇し、レパグリニドの副作用が発現するおそれがある。

CYP2C8を阻害することにより、レパグリニドの血中濃度を上昇させる。

副腎皮質ホルモン剤 (経口剤及び注射剤)

 プレドニゾロン

 ヒドロコルチゾン等

腱障害のリスクが増大するとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。

機序不明。


[補足]

本剤の有効成分であるラスクフロキサシンはCYP3A4の基質であり、CYP2C8に対して阻害作用を示します。

[解説]

薬物相互作用
In vitro 試験成績
ヒト肝ミクロソームを用いてCYP分子種の代謝活性に対するラスクフロキサシンの阻害効果を検討したところ、ラスクフロキサシンはCYP3A4及びCYP2C8を時間依存的に阻害した。ヒト凍結肝細胞を用いてCYP分子種に対するラスクフロキサシンの誘導能を検討したところ、CYP1A2及びCYP3A4に対する誘導作用が認められた。
また、各種トランスポータ発現細胞を用いてラスクフロキサシンの基質性を検討したところ、ラスクフロキサシンはP-糖タンパクの基質であった。同様にラスクフロキサシンの各種トランスポータに対する阻害効果を検討したところ、ラスクフロキサシンはMATE1及びMATE2-K発現細胞の基質輸送を阻害した。

◆臨床試験成績(経口投与)
・イトラコナゾールとの併用
健康成人5例にイトラコナゾール200mgとラスクフロキサシン75mg注)を経口にて併用投与したとき、ラスクフロキサシンのCmax及びAUClastは、それぞれ1.16倍及び1.46倍に増加した。
・フェロジピンとの併用
健康成人12例にフェロジピン2.5 mgとラスクフロキサシン200mg注)を経口にて併用投与したとき、フェロジピンのCmax及びAUClastは それぞれ1.15倍及び1.62倍に増加した。
・テオフィリンとの併用
健康成人6例にテオフィリン200mgとラスクフロキサシン150mg注)を経口にて併用投与したとき、テオフィリンのCmax及びAUC0-10はそれぞれ1.17倍及び1.18倍に増加した。
・モンテルカストとの併用
健康成人10例にモンテルカスト5mgとラスクフロキサシン150mg注)を経口にて併用投与したとき、モンテルカストのCmax及びAUClastはそれぞれ1.41倍及び1.94倍に増加した。
・メトホルミンとの併用
健康成人8例にメトホルミン250mgとラスクフロキサシン150mg注)を経口にて併用投与したとき、メトホルミンのCmax及びAUClastに変化はなかった。

注)本剤の用法及び用量は、「通常、成人にはラスクフロキサシンとして、投与初日に300mgを、投与2日目以降は150mgを1日1回点滴静注する。」です。


  • 電子添文(10.2項)[2022年3月改訂(第4版)]
  • 補足;電子添文(10項)[20223月改訂(第4版)]

  • 解説;電子添文(16.7項)[2022年3月改訂(第4版)]

2022/9/9

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