本剤(フルティフォーム®50エアゾール/125エアゾール)の長期投与により、以下のような全身性の作用が発現する可能性があります。
- クッシング症候群、クッシング様症状
- 副腎皮質機能抑制
- 小児の成長遅延
- 骨密度の低下
- 白内障、緑内障
このため、本剤の投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節してください。
特に長期間、大量投与の場合には、定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行ってください。
小児では、成長遅延の発現に注意するため、身長等を定期的に確認してください。
電子添文の記載は、以下のとおりです。
8. 重要な基本的注意 8.6 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。 |
9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.7 小児等 9.7.1 長期間投与する場合には、身長等の経過の観察を十分行うこと。また使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。全身ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある。なお、小児等に対しては国内での24週間を超える臨床試験は実施していない。 |
[補足]
副腎皮質ステロイド剤の全身作用(副腎皮質機能抑制、骨障害、眼障害等)は、RMPの安全性検討事項の「重要な潜在的リスク」に挙げられています。
- 電子添文(8.6項、9.7.1項)[2024年5月改訂(第6版)]
- 補足;医薬品リスク管理計画書(RMP)[2023年11月2日提出]
2024/6/17