よくある質問(FAQ)

Q

ペンタサ注腸1g

ペンタサ注腸_メサラジン経口剤との併用は?

A

本剤(ペンタサ®注腸1g)とメサラジン経口剤との併用は可能です。

ただし、メサラジンとしての総投与量が増加しますので、"肝機能又は腎機能の低下している患者""高齢者"等への併用投与に際しては十分に注意してください。

また、併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止する等の適切な処置を行ってください。

電子添文の記載は、以下のとおりです。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤をメサラジン経口剤と併用する場合には、メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し、特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止する等の適切な処置を行うこと。[9.2.2、9.3.2、9.8参照]


[補足]

潰瘍性大腸炎治療指針(2025年3月改訂)1)には、メサラジンの注腸剤と経口剤との併用に関して、以下のように記載されています(該当箇所抜粋)。
II 薬物療法
1 寛解導入療法
1-1. 直腸炎型
5-ASA(5-アミノサリチル酸)製剤の経口剤(ペンタサ®顆粒/錠・サラゾピリン®錠・アサコール®錠・リアルダ®錠)または坐剤(ペンタサ®坐剤・サラゾピリン®坐剤)あるいは注腸剤(ペンタサ®注腸)による治療を行う。これで改善がなければ、製剤(経口剤、坐剤、注腸剤)の変更や追加、あるいは成分の異なる局所製剤への変更または追加を行う。

1-2. 左側大腸炎型・全大腸炎型
A. 軽症
(1)ペンタサ®顆粒/錠1日1.5~4.0g、サラゾピリン®錠1日3~4g、アサコール®錠1日2.4~3.6g、リアルダ®錠1日2.4~4.8gのいずれかを経口投与する。ブデソニド腸溶性徐放錠(コレチメント®)1日9mgの経口投与〈注2〉を行なっても良い。ただし、ブデソニド腸溶性徐放錠は原則として投与後8週を目安に離脱する。ペンタサ®注腸を併用すると効果の増強が期待できる。ペンタサ®注腸を併用する場合は、経口5-ASA製剤を最大用量併用することが望ましい。左側大腸の炎症が強い場合はステロイド注腸やブデソニド注腸フォーム剤の併用が有効な場合がある。

2 寛解維持療法
以下の5-ASA製剤の経口剤投与または局所治療の単独または併用を行う。
経口剤:ペンタサ®顆粒/錠1日1.5~2.25g、サラゾピリン®錠1日2g〈注1〉、アサコール®錠1日2.4g、リアルダ®錠1日2.4gいずれかを投与する。
局所治療:ペンタサ®注腸1日1gまたはサラゾピリン®坐剤1日0.5~1gやペンタサ®坐剤1日1gを使用する。

〈注1〉サラゾピリン®錠の用量については、症状により初回毎日16錠(8g)を3週間程度は用いても差し支えない。サラゾピリン®錠は発疹のほか溶血や無顆粒球症、肝機能障害なども起こり得るので、定期的に血液検査や肝機能検査を行う。また、男性の場合には精子数の減少や運動能の低下も報告されている。
〈注2〉ブデソニド腸溶性徐放錠は、1回9mgを1日1回朝経口投与する。メサラジン3,600mgを対照とした国内臨床試験で非劣性が検証できなかったことを十分に理解した上で、本剤投与の適否を判断する。ブデソニドは病変局所で効果を示し、吸収後は速やかに不活化されるため、全身性の副作用が軽減されるステロイドである。しかし、8週を超えた臨床試験は行われていないため、原則として投与後8週を目安に離脱し、漫然と投与を継続しない。


  • 電子添文(7.1項)[2024年5月改訂(第4版)]
References
  1. 潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針 (令和6年度改訂版)

2025/5/7

医療関係者向け医療情報 ご利用上の注意

医療用医薬品情報は、医療関係者を対象に、弊社医療用医薬品を適正に使用していただくための情報を提供しています。
一般の方の閲覧はご遠慮頂いていますので、ご了承ください。

あなたは医療関係者ですか?

医療関係者の方