よくある質問(FAQ)

Q

ペンタサ注腸1g

ペンタサ注腸_使用方法は?

A

本剤(ペンタサ®注腸1g)の使用方法は、以下のとおりです。

事前に排便を済ませておいてください。薬液を注入すると便意をもよおすことがあります。

事前準備 (必要に応じて行ってください。)

腸を刺激しないために

薬液が冷たいと腸を刺激することがありますので、冬などの室温が低い場合は、適温のお湯につけ、体温程度に温めてご使用ください。

特に、アルミ袋から容器を取り出して加温する場合は、温度の上がり過ぎにご注意ください。

【参考】

注腸剤は、夜間の入浴後や就寝時に使用することが多いため、入浴時にお湯を張ったお風呂に浮かべて加温されている方もいらっしゃいます。手間をかけずに注腸剤を温める方法のひとつです。

スムーズに挿入するために

挿入しづらい場合は、ノズルやカテーテルの上部に潤滑剤(ワセリン、オリーブ油等)を塗ってご使用ください。

◆注腸容器のみで使用する場合

PSE_5010_1.png

◆カテーテルを使用する場合

PSE_5010_2.png

カテーテルを使用する場合は、注腸容器のノズルに潤滑剤を塗らないでください。

カテーテルの接続

ノズル延長用カテーテルをご使用される場合は、開栓前に強く差し込んでください

PSE_5010_3.png

挿入の準備

注腸液の懸濁

容器をよく振って混ぜ、白い懸濁液としてご使用ください。

PSE_5010_4.png

白い沈殿物がお薬です。上澄液だけが先に出てしまうと、お薬がノズルに詰まることがあります。

懸濁前

PSE_5010_5_1.png

懸濁後

PSE_5010_5_2.png

容器の開栓

容器を軽く包み込むように持ち、ノズルを水平に1回転(360°)させると開栓し、薬液が出るようになります。

PSE_5010_6.png

薬液が出ない場合は、さらにもう1回転してください。

【注意】

  • 開栓によりノズルが浮き上がると、薬液ボトルとノズルの間に隙間が生じる原因となります。開栓時に隙間ができた場合は、薬液がこぼれないようにノズルを薬液ボトルに押し込んでください。
  • 開栓時に容器を強く握りしめると、薬液が飛び出すおそれがありますので、強く握りしめないでください。
  • まちがって目に入ったり、からだに付着した場合は、水で洗い流してください。それでも何かおかしいと感じたら、医師にご相談ください。
  • 薬液がシーツや下着などに付着するとしみになります。洗濯するなどすぐに洗い流してください。

挿入時の容器の持ち方

◆注腸容器のみで使用する場合

【正しい持ち方】

図のように必ずノズルの先端が手首の方に向くようにしてください。慎重にゆっくりと挿入してください。

PSE_5010_7_1.png

【誤った持ち方】

ノズルの向きが逆になると、挿入時に直腸粘膜を傷つける可能性があります。必ず正しく容器を持ってご使用ください。

PSE_5010_8_1.png

◆カテーテルを使用する場合

ストッパーの下部や、挿入の目安となる目盛りに指を合わせて持ちます。

挿入の目安は4~6cmです。

PSE_5010_9.png

左記の持ち方で挿入しづらい場合は、カテーテルの先端を持ってください。

挿入時の体位

必ず左腰を下にして横になって挿入してください。

PSE_5010_10.png

立った姿勢やトイレで座った姿勢での挿入は、直腸粘膜を傷つける可能性があります。必ず左腰を下にして横になり、ご使用ください。

注腸剤の挿入

挿入と薬液の注入

  1. 挿入前に、再度、薬液がこぼれないように混ぜて、白い懸濁液としてください。
  2. 左腰を下にした体位で、肛門からノズルまたはカテーテルをゆっくり無理せず慎重に挿入します。
  3. 容器を握りしめながら、薬液を注入してください。(注入時間は1分程度が目安です。)
  4. 注入後、容器を握りしめたまま、ゆっくりと引き抜きます。

◆注腸容器のみで使用する場合

PSE_5010_11.png

◆カテーテルを使用する場合

PSE_5010_12.png

【注意】

  • ノズルが入る長さには個人差があります。 無理に挿入すると直腸粘膜を傷つけることがあります。
  • 注入時に薬液がもれる可能性があります。必要に応じて防水シートなどを敷いてご使用ください。
  • 残液、使用したカテーテル、ストッパーは廃棄し、再利用しないでください。

体位変換 (体位変換は医師の指示のもと、必要に応じて行ってください。)

下行結腸(脾彎曲)まで到達させる体位変換

薬液を注入後、2~5の体位変換を行ってください。

1) 左下

薬液を注入

(注入時間は1分程度が目安です。)

PSE_5010_13.png

  ↓

2) 腹ばい  

腹ばいになり、1分間静止してください。

PSE_5010_14.png

  ↓

3) 左下

再び、左腰を下にして、1分間静止してください。

PSE_5010_15.png

  ↓

4) 仰向け

仰向けになり、1分間静止してください。

PSE_5010_16.png

  ↓

5) 右下

最後に、右腰を下にして、1分間静止してください。

PSE_5010_17.png

体位変換終了後は、楽な姿勢でおやすみください。

【注意】

  • 充分な効果を得るためには、注入した薬液をできるだけ長い時間大腸に保持しておくことが大切です。
  • 薬液を全量入れるとすぐに排出してしまう場合は、無理せず保持できる液量から開始してください。次第に全量が注入できるようになります。

電子添文の記載は、以下のとおりです。

14. 適用上の注意

14.1.2 使用方法

(1) アルミ袋から取り出し、容器をよく振る。

(2) 容器のノズル部分を1回転させて、容器を開封する(開封時に容器を強く握りしめると、薬液が飛び出すことがあるので、軽く包み込むように持つこと)。

(3) 左側臥位になり、肛門からノズルをゆっくりと挿入する(直腸粘膜を傷つけるおそれがあるので、慎重に挿入すること)。

(4) ノズルを挿入後、容器を徐々に握りしめながら、薬液をゆっくりと注入する。

(5) 薬液を注入後、容器を握りしめたままゆっくりとノズルを抜き取る。



2023/7/20

医療関係者向け医療情報 ご利用上の注意

医療用医薬品情報は、医療関係者を対象に、弊社医療用医薬品を適正に使用していただくための情報を提供しています。
一般の方の閲覧はご遠慮頂いていますので、ご了承ください。

あなたは医療関係者ですか?

医療関係者の方