本剤(キプレス®細粒4mg)の有効成分であるモンテルカストの血中濃度は、以下のとおりです。
◆単回投与
6ヵ月以上2歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカスト細粒剤4mg注)を空腹時単回経口投与したとき、投与後約2時間にCmaxに到達しました。AUCの幾何平均比(95%信頼区間)は、健康成人にモンテルカストフィルムコーティング錠10mgを投与したときに対して6ヵ月以上2歳未満小児気管支喘息患者では1.26(1.02, 1.54)、6ヵ月以上1歳未満小児気管支喘息患者では1.35(0.97, 1.87)、1歳小児気管支喘息患者では1.18(0.97, 1.44)でした(外国人データ)1)。
表 6ヵ月以上2歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカスト細粒剤4mgを空腹時単回経口投与時の薬物動態パラメータ
被験者 |
剤形 |
投与量 |
例数 |
AUCpop (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
AUCpopの 平均比 (95%信頼区間) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6ヵ月以上1歳未満 小児患者 |
細粒剤 |
4mg |
12 |
3470.9 [499.3] |
583.5 [84.8] |
2.07 [0.28] |
3.24 [0.36] |
1.35 (0.97, 1.87) |
1歳小児患者 |
細粒剤 |
4mg |
14 |
3039.3 [212.5] |
470.1 [40.7] |
2.34 [0.14] |
3.48 [0.20] |
1.18 (0.97, 1.44) |
6ヵ月以上2歳未満 小児患者 |
細粒剤 |
4mg |
26 |
3226.6 [250.0] |
514.4 [43.1] |
2.24 [0.14] |
3.39 [0.20] |
1.26 (1.02, 1.54) |
健康成人* |
フィルム コーティング錠 |
10mg |
16 |
2569.0 [165.7] |
279.0 [26.5] |
3.39 [0.20] |
4.09 [0.17] |
- |
母集団薬物動態解析法による推定値[標準誤差]
*:モンテルカストフィルムコーティング錠10mg空腹時単回経口投与時のデータ
注)本剤の用法及び用量は、「通常、1歳以上6歳未満の小児にはモンテルカストとして4mg(本剤1包)を1日1回就寝前に経口投与する。」です。
◆反復投与
軽症から中等症の1歳以上6歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカスト細粒剤4mgを1日1回4週間経口投与した後のモンテルカスト血漿中濃度(1患者あたり投与後1.0~2.1時間又は12.0~20.9時間の1時点)は、健康成人にモンテルカストフィルムコーティング錠10mg又は9歳以上14歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカストチュアブル錠5mgを経口投与したときの平均血漿中濃度推移付近に分布しました2)。
〇:1歳以上6歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカスト細粒剤4mgを4週間経口投与時の1患者あたり1時点での血漿中濃度(n=67)
▲:9歳以上14歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカストチュアブル錠5mgを単回経口投与時の血漿中濃度推移[平均±標準偏差](n=8)
■:健康成人にモンテルカストフィルムコーティング錠10mgを単回経口投与時の血漿中濃度推移(3試験)[平均±標準偏差](n=36~44)
図 1歳以上6歳未満の小児気管支喘息患者にモンテルカスト細粒剤4mgを経口投与時のモンテルカスト血漿中濃度
- 電子添文(16.1項)[2024年5月改訂(第2版)]
References
- Migoya, E. et al. :J. Clin. Pharmacol. 2004 ;44 :487-494
- 古庄巻史, 他. :臨床医薬. 2005 ;21 :1019-1029
2025/1/6