本剤(ジムソ®膀胱内注入液50%)の投与により、投与時反応(膀胱痛、尿道痛、膀胱刺激症状、膀胱不快感等)があらわれることがありますので、必要に応じて、本剤投与前に局所麻酔剤の膀胱内注入を行ってください。
電子添文の記載は、以下のとおりです。
8. 重要な基本的注意 投与時反応(膀胱痛、尿道痛、膀胱刺激症状、膀胱不快感等)があらわれることがあるため、必要に応じて、本剤投与前に局所麻酔剤の膀胱内注入を行った上で投与すること。 |
本剤の国内第III相臨床試験においては、全例で治験薬投与前に4%リドカイン20mLの膀胱内注入を行いました。リドカインは膀胱内注入5~15分後を目安に除去され、リドカイン除去後速やかに経尿道的に膀胱内に挿入されたカテーテルから治験薬50mLが膀胱内に投与されました。
[補足]
投与時反応(膀胱痛、尿道痛、膀胱刺激症状、膀胱不快感等)は、RMPの安全性検討事項の「重要な特定されたリスク」に挙げられています。
[解説]
本剤承認までの間質性膀胱炎患者※を対象とした国内第III相試験の安全性解析対象集団49例において、投与時反応として、膀胱痛15例(30.6%)、尿道痛7例(14.3%)、膀胱刺激症状5例(10.2%)及び膀胱不快感4例(8.2%)が報告された。また、50%ジメチルスルホキシドの投与により約10%で膀胱の痙攣や刺激症状を発現した報告1)があることから、本剤投与により投与時反応(膀胱痛、尿道痛、膀胱刺激症状、膀胱不快感等)が比較的高頻度に発現すると考えられる。
※ハンナ病変がある患者(ハンナ型)及びハンナ病変はないが点状出血のある患者(非ハンナ型)を含む。
注)本剤の承認された効能又は効果は「間質性膀胱炎(ハンナ型)の諸症状(膀胱に関連する慢性の骨盤部の疼痛、圧迫感及び不快感、尿意亢進又は頻尿等の下部尿路症状)の改善」です。
- 電子添文(8項)[2022年5月改訂(第3版)]
- インタビューフォーム(V.3.(1)用法及び用量の解説、V.5.(4)検証的試験)[2022年5月改訂(第3版)]
- 補足;医薬品リスク管理計画書(RMP)[2023年4月26日提出]
- 解説;インタビューフォーム(VIII.5.重要な基本的注意とその理由)[2022年5月改訂(第3版)]
References
- Sant GR. Urology 1987;29(4 Suppl): 17-21 (PMID:3551281)
2023/4/26