本剤(フルティフォーム®50エアゾール/125エアゾール)の代謝と排泄の経路は、以下のとおりです。
◆代謝
フルチカゾンプロピオン酸エステル
- フルチカゾンプロピオン酸エステルの主代謝物である17β-カルボン酸体への代謝には、CYP3A4が関与します(in vitro)1)。
- 健康被験者に3H標識フルチカゾンプロピオン酸エステルを1mg又は16mg経口投与したとき、投与後168時間までの尿中に未変化体は検出されず、17β-カルボン酸体及びグルクロン酸抱合体が認められました。糞中には未変化体及び主要代謝物として17β-カルボン酸体が認められました(外国人データ)2)。
ホルモテロール
- ホルモテロールのO-脱メチル化にはCYP2D6、2C19、2C9及び2A6が関与します(in vitro)3)。
- 健康被験者に3H標識ホルモテロール37μgを経口投与後直ちに3H標識ホルモテロール16μgを静脈内持続注入(30分)したとき、投与後168時間までの血漿及び尿中の主代謝物はホルモテロールのグルクロン酸抱合体であり、尿中にはO-脱メチル化体のグルクロン酸抱合体も認められました(外国人データ)4)。
◆排泄
フルチカゾンプロピオン酸エステル
- 健康被験者に3H標識フルチカゾンプロピオン酸エステルを1mg又は16mg経口投与したとき、投与後168時間までの尿中に投与放射能の1~5%が、糞中に投与放射能の約90%以上が排泄されました(外国人データ)2)。
ホルモテロール
- 健康被験者に3H標識ホルモテロール37μgを経口投与後直ちに3H標識ホルモテロール16μgを静脈内持続注入(30分)したとき、投与後168時間までに投与放射能の62%が尿中に、24%が糞中に排泄されました(外国人データ)4)。
[関連FAQ]
- 電子添文(16.4項、16.5項)[2023年6月改訂(第5版)]
References
- Pearce, R. E. et al. :Drug. Metab. Dispos. 2006;34:1035-1040 (PMID:16565171)
- Harding, S. M. :Respir. Med. 1990;84:25-29 (PMID:2287792)
- Cheer, S. M. et al. :Am. J. Respir. Med. 2002;1(4):285-300 (PMID:14720051)
- Rosenborg, J. et al. :Drug. Metab. Dispos. 1999;27(10):1104-1116 (PMID:10497135)
2024/1/17