本剤(フルティフォーム®50エアゾール/125エアゾール)との併用に注意が必要な薬剤は、以下のとおりです。
- CYP3A4阻害作用を有する薬剤; リトナビル等
- カテコールアミン; アドレナリン、イソプレナリン等
- キサンチン誘導体; テオフィリン、アミノフィリン等
- ステロイド剤; プレドニゾロン、ベタメタゾン等
- 利尿剤; フロセミド等
- β遮断剤; アテノロール等
- QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤; 抗不整脈剤、三環系抗うつ剤等
本剤の有効成分であるフルチカゾンプロピオン酸エステルは、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝されます。
電子添文の記載は、以下のとおりです。
10. 相互作用
フルチカゾンプロピオン酸エステルは、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。[16.4参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
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臨床症状・措置方法
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機序・危険因子
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CYP3A4阻害作用をする薬剤
リトナビル等
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副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。
特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されている。
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CYP3A4による代謝が阻害されることにより、フルチカゾンプロピオン酸エステルの血中濃度が上昇する可能性がある。
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カテコールアミン
アドレナリン
イソプレナリン等
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不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
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併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。
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キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン等
[11.1.2参照]
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低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。
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キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。
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ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン等
[11.1.2参照]
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ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
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利尿剤
フロセミド等
[11.1.2参照]
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β遮断剤
アテノロール等
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ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。
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β受容体において競合的に拮抗する。
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QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
抗不整脈剤
三環系抗うつ剤等
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QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
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いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
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[関連FAQ]
- 電子添文(10項、10.2項)[2024年5月改訂(第6版)]
2024/6/17