本剤(ペンタサ®注腸1g)は、アルミ袋から取り出して保存すると、着色と類縁物質の増加などの変化が認められています。
このため、使用直前までアルミ袋から取り出さないようにし、アルミ袋を開封し本体を取り出してからは、そのまま保存せず、すぐに使用するように指導してください。
なお、上澄液が無色~微黄色の範囲を超えて着色したものは使用しないように指導してください。
本剤の有効成分であるメサラジンは、光及び酸素の影響で分解されやすいため、アルミ袋を開封したものは保存できません。
電子添文の記載は、以下のとおりです。
14. 適用上の注意 14.1 薬剤交付時の注意 14.1.1 本剤はポリエチレン製の容器に入った液剤で、窒素充填したアルミの袋に入っている。使用直前に袋から取り出して使用するよう患者に指導すること。[20.参照] 14.1.3 メサラジンは光及び酸素の影響で分解されやすいため、 アルミ袋を開封したものは保存できない。[20.参照] 14.1.4 本品は白色~微黄色の懸濁液である。メサラジンは酸化により分解されやすく有色の分解物を生成するため、上澄液が無色~微黄色の範囲を超えて着色したものは使用しないこと。 |
20. 取扱い上の注意 アルミ袋開封後は、速やかに使用すること。[14.1.1、14.1.3 参照] |
[解説]
アルミ袋開封後の安定性を確認したところ、光(120万lx・hr)保存で懸濁液が暗い帯赤黄色に変化し、放置した時、沈殿物が明るい灰赤色、上澄液が暗い黄赤色に変化した。またpHが低下し、規格外となった。
- 電子添文(14.1.1項、14.1.3項、14.1.4項、20項)[2023年7月改訂(第3版)]
- 解説;インタビューフォーム(IV.6.製剤の各種条件下における安定性)[2023年7月改訂(第19版)]
2023/7/20