同一試験内で検討した成績ではありませんが、本剤(ペンタサ®坐剤1g)とペンタサ経口剤2,000mgの併用投与時(メサラジンとして3,000mg)の未変化体及びアセチル体のCmax、AUCt及び累積尿中排泄率は、ペンタサ経口剤2,000mgの単剤投与時のCmax、AUCt及び累積尿中排泄率と同程度でした1)。
[解説]
日本人健康成人男性6例を対象として、ペンタサ坐剤1gとペンタサ経口剤(2,000mg)を併用投与したとき、未変化体は投与後15分に血漿中に認められ、投与後2.00時間に3,660ng/mLのCmaxに達した。その後、4.05時間のt1/2で消失した。AUCt及びAUCinfはそれぞれ20,700ng・hr/mL及び22,000ng・hr/mLであった。一方、アセチル体は投与後15分に血漿中に認められ、投与後2.50時間に4,400ng/mLのCmaxに達した。その後、6.91時間のt1/2で消失した。AUCt及びAUCinfはそれぞれ42,900ng・hr/mL及び49,100ng・hr/mLであった。また、投与後24時間までの累積尿中排泄率は未変化体2.0%、アセチル体15.7%であった。
ペンタサ坐剤1gとペンタサ経口剤(2,000mg)の併用投与時(メサラジンとして3,000mg)の未変化体及びアセチル体のCmax、AUCt及び累積尿中排泄率は、同一試験内で検討した成績ではないがペンタサ経口剤(2,000mg)の単剤投与時2)に得られたCmax、AUCt及び累積尿中排泄率と同程度であった。
表 ペンタサ坐剤1gとペンタサ経口剤2,000mg併用投与時の未変化体及びアセチル体の薬物動態パラメータ及び累積尿中排泄量(単回投与)
| 
 測定対象物  | 
 投与製剤・投与量  | 
 メサラジン としての 投与量  | 
 例数  | 
 Cmax (ng/mL)  | 
 AUCt# (ng・hr/mL)  | 
 投与24時間後までの 累積尿中排泄率 (%)  | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| 
 未変化体  | 
 ペンタサ坐剤1g +ペンタサ経口剤2000mg  | 
 3000mg  | 
 6  | 
 3,660 ± 1,350  | 
 20,700 ± 6,940  | 
 2.0 ± 1.7  | 
| 
 アセチル体  | 
 ペンタサ坐剤1g +ペンタサ経口剤2000mg  | 
 3000mg  | 
 6  | 
 4,400 ± 1,280  | 
 42,900 ± 9,430  | 
 15.7 ± 4.5  | 
平均値±標準偏差、#:AUC0-24
<参考> 表 ペンタサ経口剤2,000mg単独投与時の未変化体及びアセチル体の薬物動態パラメータ及び累積尿中排泄量(単回投与)1)
| 
 測定対象物  | 
 投与製剤・投与量  | 
 メサラジン としての 投与量  | 
 例数  | 
 Cmax (ng/mL)  | 
 AUCt# (ng・hr/mL)  | 
 投与72時間後までの 累積尿中排泄率 (%)  | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| 
 未変化体  | 
 ペンタサ経口剤 2000mg  | 
 2000mg  | 
 6  | 
 3,567.0 ± 1662.3  | 
 15,786.7 ± 7,610.0  | 
 1.8 ± 1.7  | 
| 
 アセチル体  | 
 ペンタサ経口剤 2000mg  | 
 2000mg  | 
 6  | 
 4,582.5 ± 1,180.3  | 
 40,138.6 ± 10,439.2  | 
 24.1 ± 6.6  | 
平均値±標準偏差、#:AUC0-72
- インタビューフォーム(VII.1.(4)2)併用薬の影響)[2025年9月改訂(第13版)]
 - 解説;インタビューフォーム(VII.1.(4)2)併用薬の影響)[2025年9月改訂(第13版)]
 
References
- 社内資料 :PS-SP臨床薬理試験<第I相> -健康成人男性を対象とした薬物動態の検討-
 - 社内資料 :ペンタサ錠 第I相単回投与試験 -用法・用量追加時-(承認年月日:2008年12月22日、申請資料概要2.7.6.1)
 
2025/10/15