本剤（リフヌア®錠45mg）の効能又は効果は、以下のとおりです。
- 難治性の慢性咳嗽
電子添文の記載は、以下のとおりです。
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4. 効能又は効果 難治性の慢性咳嗽 |
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5. 効能又は効果に関連する注意 最新のガイドライン等を参考に、慢性咳嗽の原因となる病歴、職業、環境要因、臨床検査結果等を含めた包括的な診断に基づく十分な治療を行っても咳嗽が持続する場合に使用を考慮すること。 |
なお、投与開始にあたっては、難治性の慢性咳嗽であると判断した理由を、診療報酬明細書の摘要欄に記載してください1）。
［補足］
咳嗽・喀痰の診療ガイドライン20192）では、咳嗽は持続期間により、3週間未満の「急性咳嗽」、3週間以上8週間未満の「遷延性咳嗽」、8週間以上の「慢性咳嗽」に分類されています。
また、治療が困難な慢性咳嗽（難治性の慢性咳嗽）には、1）原因疾患が不明、2）原因疾患が存在するが、その治療に抵抗性、3）原因疾患が不明でかつ既知の疾患のempiric（経験的）な治療にも抵抗性、の３つのパターンがあるとされています2)。
喘息診療実践ガイドライン20233）では、「プライマリ・ケアで容易に原因を特定できない」慢性咳嗽注）の治療的診断フロー（成人）の慢性乾性咳嗽において、「難治性慢性咳嗽」に関して以下のように記載されています。
（前略）難治性の場合は他疾患を合併する場合が多い。喘息、咳喘息においても原疾患の適切かつ十分な治療でも咳嗽が残り、難治性慢性咳嗽と診断される場合には、選択的P2X3受容体拮抗薬が有効な可能性がある。しかし、投与にあたっては十分な検索が必須であるため、専門医に紹介する。
注）スパイロメトリーを実施せずに、医療面接、胸部単純エックス線写真や身体所見から原因（疾患）が特定できない慢性咳嗽
なお、日本咳嗽学会より本剤の適正使用に関するステートメント「ゲーファピキサントクエン酸塩錠（リフヌア®錠45mg）の適正使用のお願い」4）が公表され（2022年11月2日）、本ステートメントの結びには「難治性の慢性咳嗽にリフヌア®錠を使用される場合は、診断および特異的治療を十分に行った上で導入いただくこと、また味覚障害などの副作用発現の可能性を説明していただく様お願いいたします。」と記載されています。
［関連FAQ］
- 電子添文（4項、5項）［2023年5月改訂（第2版）］
References
- 使用薬剤の薬価（薬価基準）の一部改正等について（令和4年4月19日 保医発0419第1号）
- 日本呼吸器学会 咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019作成委員会編集．咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019
- 日本喘息学会作成 喘息診療実践ガイドライン2023
- 日本咳嗽学会HP 2022年11月2日 難治性の慢性咳嗽治療薬「リフヌア錠」適正使用のお願い（日本咳嗽学会ステートメント）（http://www.kubix.co.jp/cough/news/202211.pdf）
2023/11/1
