本剤(ラスビック®点滴静注キット150mg)の有効成分であるラスクフロキサシンの代謝と排泄の経路は、以下のとおりです。
◆代謝
- In vitro において、ラスクフロキサシンは、主としてCYP3A4で脱シクロプロピル体に代謝されました。
- 健康成人にラスクフロキサシン75mg注)を単回経口投与したとき、血漿中には主に未変化体が検出され、その他に脱シクロプロピル体が検出されました。
◆排泄
- 健康成人にラスクフロキサシン150及び300mgを単回点滴静注したとき、投与開始後72時間の未変化体の尿中排泄率は、それぞれ12.2%及び14.2%でした。代謝物である脱シクロプロピル体ではそれぞれ34.3%及び28.3%、これら未変化体と脱シクロプロピル体の合計はそれぞれ46.4%及び42.5%でした。
- 健康成人にラスクフロキサシン75mg注)を単回経口投与したとき、投与後144時間までの未変化体の排泄率は、尿中に8.38%、糞中に16.0%でした。未変化体と脱シクロプロピル体の排泄率の合計は、尿中に39.9%、糞中に24.9%でした。
注)本剤の用法及び用量は、「通常、成人にはラスクフロキサシンとして、投与初日に300mgを、投与2日目以降は150mgを1日1回点滴静注する。」です。
[解説]
◆代謝
健康成人男性にラスクフロキサシン(静注)を150及び300mg注)の用量で単回点滴静注したとき、ヒト血漿中ではラスクフロキサシンが主で、その他に脱シクロプロピル体が検出された1)。
図 ラスクフロキサシンのヒトにおける代謝経路
[関連FAQ]
- 電子添文(16.4項、16.5項)[2024年5月改訂(第5版)]
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解説;インタビューフォーム(VII.6.(1)代謝部位及び代謝経路)[2024年5月改訂(第5版)]
References
- 社内資料 :ラスビック錠の臨床試験成績からKRP-AM1977Yの薬物動態を評価することの妥当性(2020年11月27日承認、CTD2.7.2.3)
2024/7/29