本剤(フルティフォーム®50エアゾール/125エアゾール)を過度に使用し続けた場合、不整脈や、場合によっては心停止を起こすおそれがありますので、用法及び用量を超えて投与しないでください。
患者にも過度の使用による危険性を理解してもらい、用法及び用量を超えて使用しないように注意を与えてください。また、不整脈(頻脈、動悸など)の症状があらわれたら、ただちに使用を中止し、受診するよう指導してください。
電子添文の記載は、以下のとおりです。
8. 重要な基本的注意 8.2 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。[13.1参照] |
13. 過量投与 13.1 症状 ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。 フルチカゾンプロピオン酸エステルの過量投与(通常の用法・用量を超える量等)により副腎皮質機能抑制等の全身性の作用がみられることがある。副腎皮質機能が抑制されている患者においては、外傷、手術、感染、本剤の急速な減量時等に急性副腎皮質機能不全が発現する可能性がある。[8.2、11.1.2参照] 13.2 処置 過量投与後に本剤を減量する際は、患者の管理を十分に行いながら徐々に行うこと。 |
注)本剤の用法及び用量は、「〈成人〉通常、成人には、フルティフォーム50エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2吸入、1日2回投与する。なお、症状に応じてフルティフォーム125エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして125μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2~4吸入、1日2回投与する。〈小児〉通常、小児には、フルティフォーム50エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2吸入、1日2回投与する。」です。
[補足]
心血管系事象は、RMPの安全性検討事項の「重要な潜在的リスク」に挙げられています。
[関連FAQ]
- 電子添文(8.2項、13項)[2024年5月改訂(第6版)]
- 患者向医薬品ガイド[2020年6月更新]
- 補足;医薬品リスク管理計画書(RMP)[2023年11月2日提出]
2024/6/17