ニュースリリース

新長期ビジョン 「Vision 110」 及び新中期経営計画 「Vision 110 -Stage1-」 の策定

2023年5月11日

キョーリン製薬グループ(以下、当社グループ)は、中期経営計画 「HOPE100 -ステージ 3-」を 1 年前倒しで終了し、この度、新長期ビジョン 「Vision 110」(2023 年度-2032 年度)を策定し、2023 年度より新中期経営計画「Vision 110-Stage1-」(2023 年度-2025 年度)を開始することにいたしました。

1.新長期ビジョン 「Vision 110」(2023 年度-2032 年度)策定の背景
当社グループは、中核会社である杏林製薬(株)の創業 100 周年に当たる 2023 年を見据えた長期ビジョン「HOPE100」を策定し、対象期間(2010 年度-2023 年度)を3つのステージに分け、2020 年度より長期ビジョンの総仕上げとなる中期経営計画 「HOPE100 -ステージ3-(2020 年度-2023 年度)」を推進してきました。しかしながら、この間、事業を取り巻く外部環境は、毎年の薬価改定(いわゆる中間年改定)等の医療費・薬剤費抑制策のさらなる推進、新型コロナウイルス感染症拡大による受診抑制の影響等、想定外の事象が発生し、当社グループの経営に多大な影響を及ぼしました。他方、内部環境としては、成長ドライバーとして期待する新薬が出揃ったことに加え、診断事業等の新規事業が軌道に乗りつつあり、成長期を迎えたものと捉えられます。このような状況に鑑み、当社グループは当社が創業 100 周年を迎える 2023 年度、グループ体制の刷新を行うとともに、長期ビジョン 「HOPE100」を1年前倒しで終了し、新長期ビジョン「Vision 110」及び新中期経営計画 「Vision 110 -Stage1-」を策定し、開始することとしました。

今後は新中期経営計画 「Vision 110-Stage1-」のもと、企業理念「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します」の具現に向けて、真摯に取り組んでまいります。


2.新長期ビジョン 「Vision 110」について
当社グループは、10 年後の創業 110 周年に向けた新長期ビジョン 「Vision 110」を策定いたしました。目指す姿は「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」とし、その実現に向けて取り組みます。


3.新中期経営計画 「Vision 110 -Stage1-」(2023 年度-2025 年度)の概要
長期ビジョン 「Vision 110」は、最終年度までの期間を3つのステージ(Stage1:2023 年度-2025 年度、Stage2:2026 年度-2029 年度、Stage3:2030 年度-2032 年度)に分け、その第 1 段階である、新中期経営計画 「Vision 110-Stage1-」では、Statement に「Vision 110 の実現に向けた事業体制への変革」を掲げ、以下の5つの事業戦略を推進し、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上を目指します。


1.事業戦略
(1)医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化
   ■新たな創薬戦略による創薬イノベーションへ挑戦する

(2)導入による開発パイプラインの拡充
   ■導入品獲得力を大幅に強化する
   ■DTx 開発を推進する

(3)新薬比率の最大化
   ■新薬の普及最大化を図る
   ■高品質な医薬品の安定供給を図る

(4)新医薬品事業と相乗効果のある健康関連事業の推進
   ■後発医薬品事業の持続的成長を実現する
   ■医薬品生産能力の強化と製造原価を低減する
   ■感染関連事業を推進する
   ■複合的な事業展開を支える信頼性保証体制を強化する

(5)持続可能な企業基盤の構築
   ■コスト競争力を向上する
   ■人的資本の充実を図る
   ■環境、コンプライアンス、ガバナンス等への対応を図る

2.成果目標(2025 年度)
新中期経営計画「Vision 110-Stage1-」の目標とする経営指標は、以下の通りです。
(1)数値目標(連結ベース)
   成長性:「売上高」年平均成長率 2%以上
   収益性:「研究開発費控除前 営業利益(営業利益+研究開発費)」対売上高 16%以上
(2)資本政策と株主還元
   資本政策においては、健全な財務基盤を維持しつつ、常に資本コスト・資本収益性を意識した上で、成長投資と株主還元を通じて、資本効率の向上を図ることを基本方針とします。
   株主還元については、DOE(株主資本配当率)を勘案して、安定した配当を継続します。

今回、策定しました新中期経営計画「Vision 110-Stage1-」に示される事業および将来に関する各数値は、現時点における情報・環境分析等に基づくものであり、今後の経済状況、業界環境などにより変動することもあります。